思うはデフレとペダリング

もう20年近く愛用している仕事用のママチャリ。
実は所有者はワシではなく、スタッフのもの。
基本的に打ち合わせや会議はワシが出向くので
使用者はほぼ100%ワシ…20年レンタルか。


数年前から盗難にあったら買い換えようと思っていたのだが
歳月が経つほどにさらにボロになるので誰も盗んでくれないという好循環。
というわけで今日まで乗り続けているのだが、とうとうライトが故障した。


最近、岡山市内はおまわりさんの巡回が多く、
特に無灯火運転は厳しく指導される(当たり前だけど)。
ワシ的にも無灯火でクレーム言われるのは心外なので
早速、打ち合わせ帰りに町の自転車屋(ママチャリ専門)に行ってみた。


「ライト換えてください」
「ハイ」


そのやりとりで速攻で交換。
3,000円くらいするのかなと思いつつ…


「おいくらですか?」
「ハイ〜1,050円です!」


って…安過ぎるだろ(工賃込みだし)!


しかし…あの単価でやっていけるのかな町の自転車屋さん…
そりゃユーザーとしては安いのはうれしいけれど、
適正なサービスの対価は適正にしないと、廻り回って
自分のところに還って来るからね。


日本のデフレもこうやって進行していくのかと複雑な気分になったな。
お互いがんばろうぜ〜町の自転車屋


で、昨夜は岡大大学院研究室へ行ってきた。
もちろん目的は、K博士によるペダリングデータのサンプリング。

madone連れて向かうは研究棟。部屋に入るとK博士とたわいない挨拶を交わす…


いきなり…
「あのイシイ汁、おいしそうですね。餅が溶けたの好きなんですよ〜」…だって


優秀な研究者にはある意味イレギュラーな人が多いからねえ…世界的に。
しかし恐るべきは、イシイ汁のブランディングパワー。


肝心のサンプリングはまずはWattbikeで100→150→200→250→300→350Wを各1分×2。
次に負荷一定でケイデンスを90→130→110→90→70→50rpmを各1分×2。


Wattbikeのあと自前のmadoneで同じメニューをもう1回繰り返す…というもの。


脚の主だった筋肉に計測用の電極?をテープで固定。
motion captureの目印を肘や膝、くるぶし等にセットしテスト開始。


100から始まり…ケイデンスは90目安、200、250この辺りはまだ余裕。
さすがに300、350くらいになると回転を意識しながらも要所で踏み踏みとなってしまう。
心拍計を持参しなかったので不明だが350あたりはゼイゼイと…弱すぎだわな


次のケイデンステストは逆に70、50が違和感ありありでキツイ。
考えてみたら最近この回転数で回すことはまず考えられない。


ただ、よくよく思い出してみたらつい3年前くらいは
登りを70くらいでギコギコ登っていたような記憶も。
通りでメディオフォンド雲海のラストの登りで潰れるわけだとデジャブ。


↓研究室にて。ケイデンスが低いとmadoneのBBの不具合が気になったな…。


↓測定パラメーターが備わった貴重なWattbike


↓K博士の研究はKEIRINの補助金で行われている。KEIRINに感謝。


ちなみにK博士曰く、先週実施したRフジワラさんのデータを解析したところ
塾長のペダリング「負荷が高くなっても脚の筋肉の使い方があまり変わらない」とのこと。


素人なりに思うに…
これってペダリングが常に安定。つまり平地であろうと多少の登りであろうと
ポジションが変わるでもなく、ある回転域を一定にキープしながら
バランスのいい筋肉の使い方をしている…つまり負荷を分散させている…
ということかな?


で、またまた素人がイメージ的に思うに…
それを実現するには高い心肺機能は当然必須で、脚だけで回すのではない、
いわゆるインナーマッスル体幹の強さが不可欠ではないか…
と思うのだがどうだろうか?


確かに昨年一年間、塾長の後ろを誰よりも長く走ったであろうワシが思うに…
300以上のキツイ局面、コースで言うなら後楽GCあたりのダラダラ長い一本道の登り。
ワシは肝心なところで回せなくなってオールアウトしてしまうのだが
塾長はトルクもケイデンスもまったく変わらず平地のごとくスイスイ推進していたのを
よく憶えている。


各部の筋肉の働きと出力の相関関係が数値として分かるのだから
解析後には自分の弱点が明確になるだろう。


ワシは決して数値至上主義者ではないがこうした研究は興味深かった。
お礼として、K博士には来春イシイ汁を振舞うつもりだ(いらんか…)。