2010美山サイクルロード:レポート

【美山1周目】
スタートリストを見ると250人強の出走者。いくら公道シャットアウトのレースとはいえ、
スタート直後はとんでもない大混乱が予想されたので、なるべく早く集合場所に自転車を置いておこうと
余裕をみて現場に行ったのだが、なんか様子が変…。てっきり自転車を置いとけばいいのかと思っていたら
前のC4カテゴリーの人は各自、自転車を持って待機している。その上、さらにいや〜な予感がしたので
マシンをあずけ、出走サインのテントにのこのこ行くと…えええ!!!なに〜この長蛇の列!ざっと100人以上だあああ。
まずい、まずいよ、赤マドン(ここはイシイ調で)。落ち着こう。え〜と段取りどうしたら???見るとミジンコさんと
クスイさんはサインブースの最前列でマシン片手にピース!(一瞬だが死ね死ね光線発射!)。とりあえずワシは列の最後尾に並ぶ。
代理人としてシラ〜と前方に並んでいてくれてたらいいのだが…。待つこと10分、やっとサインを終えて集合場所に行ってみると!
最前列にミジンコさんが!素晴らしい!助かった!予想通りミジンコさんが気転を利かせてくれたよう。
ありがたい。あわててクルマへ戻り、シューズとヘルメットを持って再度、集合場所へ(この時点でかなり体力消耗)。
着いたら間もなく、スタート地点へ移動のコール。で「スタート30秒前!」のアナウンス。はや!一同「え〜〜〜」の声。

↓カヤマRミジンコさんとツーショット。美山の山々の美しいこと。この頃は二人とも余裕だったな…

↓スタート位置だけでも先頭集団に!というポリシーを実践。緊張感はあまりない。

↓総勢256名の出走者。後ろを振り返った瞬間、めまいがした。もうええから…。

↓真ん中付近にエースM下さん。なんでこんなに後なん?

「スタート10秒前!」…脳の中は空っぽ(いっつもや!)。一瞬だが視野が狭まる。前しか見えていない。
「パーン」という音に導かれるように無意識のままにスタート。何度かペダルを回してスピードを載せた後、左クリートをセット。
そこでスイッチが入った。後方からの250人のざわめきを背に美山の美しいコースへ進む。右目の視界に赤いジャージ、ミジンコさんだ。
大集団は思ったよりもスローペース。40km/hくらいか。少し上り基調のようだが、スピードが出すぎて何度も調整(馬か!)。
吉田のトンネルが前方に近づく。「前、トンネル、まっすぐ走ろうで!」と自然に声が出る。周りもなんとなく「ハイ」みたいな雰囲気。
前後左右密着したままトンネルを通過。ホイール音が共鳴しあって、魔人の唸り声のよう。新宮脇橋を大きく左折。
ここでも「ラインキープ!気つけて!」と自然発声。なんとなく周りと意思疎通?集団のしゃべくり男:緑兄さんのおかげか。
こうして「声だけ集団コントロール」は最後まで続いた。


宮脇を過ぎた辺りで、同じジャージの2名が先行する。「Tacurino.net」だったかな?集団は様子見。泳がせておくといった感じ。
と思っていたら、なんとミジンコさんが追走。お〜い行くんかよ〜どうしようか一瞬躊躇したが、少し脚を回しておくのもええかと思い、
ワシも3人に付いていく。その後、予定通り九鬼が坂の手前で大集団に飲み込まれる。登り口となる左へのヘアピンカーブをインで抜け、
いよいよ峠へ。斜度も距離も大したことはないのだが、さすがに大集団で登るとなるとペースが合わない。前方コースが空いたら、
とにかく前に出る。その繰り返し。閉じ込められてしまうと、ダンシングの際の減速で追突しかねない。
案の定、左前方のピンクジャージがコースをふさがれたからと右の選手の身体を押す。選手よろける。ワシの左ひじにぶつかる。
後方から「押すな!」の怒号。言うたれ。言うたれ。ワシはマイペースで先頭の3〜4番目を行ったりきたり。
とにかくコースが九十九折なので結構登りなのにライン取りにも気を使う。集団走行は奥が深い。
ただ脚も心拍もまだ余裕。半分くらい登ったところで右をチラ見すると、なんだクスイさんじゃないか!「やあ〜」と挨拶。
はにかむクスイさん(なんで、はにかんどんねん〜)。その後、エースM下さんが「やっと追いついたあ〜」と合流。
スタートが後方だったので、上がってくるのに苦労したようだ。そうこうするうちに、あっという間に九鬼が坂の頂上へ。
さあ、ここからが懸案の下りだ。



先日来の下りイメージを冷静に守ってみた。体勢低く、重心低く、コーナーもクラウチングスタイルのまま。腹が腿に当たるくらいに。
コース一の危険地点といわれる「S字カーブ」を慎重にラインキープしながらクリア、その後の直線下りも離されることなく進む。
前方のM下さんからも離れてはいない。これならまずまずだろう。ワシ的には一番注意が必要だと思っていた「静原の鋭角カーブ」と
「和泉の直角カーブ」を膨らまないようにクリア。集団の10番手前後で計測ラインを超える。直線に入ったので周囲を確認。
すぐ前方にM下さん。ミジンコさんは先頭近くでラインを通過したよう。ドリンクを飲む。うまい。



【美山2周目】
2周目ともなるとなんとなく面子がわかってきた。サニーサイド、バルバ、しまうま、FORZA…。
有名チームのジャージが視界に入ってくる。ただ誰もWAVEジャージ(ワシ)をマークしている気配はない(当たり前じゃ!)
それにしてもペースが遅い。そうこうするうちに後方から「カッシャーン!」という音と共に怒号の嵐…。平地の直線でなんで落車?
と思うだろうが、前後左右を囲まれて走ったら必要以上に上半身に力が入って、少しの接触でも簡単にこけるみたい(ワシの自論)。
ワシも何度が接触されたが、サドル荷重にして上半身の力を抜いていたから「ヤバイ」とは思ったが体勢はキープできた。
それが分かるとあまりナーバスにならずにすむ。集団内の落車は一種のパニック症候群だと思う。


そうこうするうちに集団はトンネルをくぐり、新宮脇橋を左折。一向に誰も動く気配なし。
ミジンコさんをチラ見すると、行きたそうなそぶり。だが無視する。勝負は登り口から。ヘアピンカーブ前まで自粛する。
その辺りからアタックがかかり始める。バルバジャージの人がダンシングで前に。それを追うように集団は棒状に。
ダンシングはリスクが高いのでシティングでグイグイと食らい付く。サニーサイドの人がいいペースで牽く。
右側からM下さんが上がってきた。近くに行きたいが進路が変えられない。スピードだけあわせて、頂上手前でバラけた
ところを一気に加速、集団のシッポに食らい付く。


しかし…ここからの下りで前が遅い。あまりにも遅すぎる。後方からも怒号。S字コーナーもブレーキ掛けまくり。
やっと直線に出て、進路が開けるが、見ると集団は見事に中切れ(泣)。その差、30mくらいか。
右車線に出て、単独で追う。70km/hフルスロットルで追走。無事、集団復帰。脚パキパキ、ああ、ええ感じで終了って早いわ!


そのあと、ブチブチと抜かれ、最後のコーナーを慎重にクリアし、前方に見えるM下さんの姿を見ながらゴール!!
ダウンしながら美山の美しい田んぼ道を走る。なんとか完走できたなと一息。岡山勢はみんな無事帰還。それが何より。


↓M下さんにいただいたノンアルコールビールで祝杯!

↓表彰式でのM下さん、これを見る限り、誰も酒豪だとは気が付かないだろう。

↓こんな感じ。

↓京都車連のHPにもうリザルトがアップされていた。PDFファイル重いです…。
http://www.kyoto-cf.com/result/roadrace/20100530miyama.pdf


【総括】←このパターンでいいのだろうか…
集団のペースが遅かったからか、それとも力が拮抗しているためか、最後まで気の抜けない集団レースだった。
関西のローディーは平気でギリギリの隙間に入り込んでくる(もう5cm単位)。でもそれが彼らにとっては当たり前なんだろうな。
ミジンコさんも書いていたが、位置取りによってまったく負荷が違ってくると思う。ワシの場合、落車のリスクを回避するために
なるべく集団の左右に位置して走った。ときどき横からスルスルと上がって緊張をほぐし、また集団復帰。といった感じ。
上位に食い込めなかったのは、九鬼が坂のピークを後方で入ったため。それに尽きる。もう3人前でクリア
(やはりM下さんに死んでも食らい付くべきだった)していれば、展開は違ったかも。ただ、レース的には上出来です。
奇しくもM下さんとのタイム差が愛宕山と同じなので納得した(タイムは正直)。


昨日も書いたが、愛宕山のアホアホ練でシゴいてくれた鬼、いやRフジワラさんをはじめとするツワモノどもに感謝してこのレポートを終わる。
ゼッタイ、これだけはいえるが愛宕山の方がキツイって!岡山のローディーは愛宕山に来い!愛宕山で男になれってこのコピー、ダサすぎ。