「チギレ」を考察する。

自転車競技(特にロード)を嗜んでいる人は理解できると思うが
練習でもレースでも集団から「千切れる」という事態が乗り手にとって
精神的かつ肉体的に最大の分水嶺だというのは周知の事実だと思う。
(ま、ほとんどはダメージというデメリットですが…)


最近、ちょくちょく練習を一緒にする人(ここでは便宜上Iさんとします)で
毎回すさまじい千切れっぷりを発揮する方がいる。
(先日の練習では「今日も付いてこんな」と思っていたら帰宅していた)
せっかくなのでこの機会に「チギレ」についてワシなりに考察してみた。
まずはカテゴリー分けから…(ヒマなんかよ)。


【落し物級チギレ】
小銭入れやハンカチ、携帯ポンプなどを落として引き返すくらいの軽症チギレ。
ほとんど実害はなし。精神的ダメージも。稀にサドルバック開けっ放しで
中のもの撒き散らしながら走る人がいるがあれは勘弁して欲しい。


【携帯着信級チギレ】
走行中にいきなり取引先からの着信。片手走行も危険なので路肩に止まってクレーム処理。
みたいな状況。事と次第によっては傷口は開くが大体は酸欠で物事が理解できない。
集団復帰は本人の人柄と意志次第。嫌われてなければ普通は戻れる。


【パンク級チギレ】
見通しのいい大きな交差点か、路肩の広いところでビンディング外して
ゼリー飲みながら待つ(約15分)。7分過ぎくらいからパンクを疑う。
10分過ぎたら「仕方ねえ、戻るか」と準備にかかる頃に復帰のパターン多し。
冬は冷えるので千切り捨てる。


【落車級チギレ】
ヒルクライムの後、ピークでリピートせず、そのままダウンヒルに突入した後に発生しやすい。
下りきって平地巡航に入っても後方に気配なし。罪悪感からリピート体制に入る。
戻ってみると単なる下りが異常に遅いだけの話…。実際の落車の場合はリピート途中から
救急車のサイレンが遠くから聞こえてくる。下った道を逆走しはじめたら九分九厘、ピンポ〜ンだ。


神隠し級チギレ】
2〜3年後にWAVE以外の練習会でばったり会ったりする。ジャージも変わっている。


【ご臨終級チギレ】
もう一生会えない。永久の別れ。稀に家族から手紙が来たりする。