中山4時間耐久:レポ2


photograph by R-Fujiwara

【第3総括】
ピットに入ると素早く第2走者の鷹さんにスイッチ。鷹さんは弾けるように飛び出していく。
気合十分のよう。ワシはそろりそろりと腰をかばいながらガードレース越え(情けない…)。
身体の疲労よりも心がポキンと折れた惨めさと不甲斐なさが全身を覆う。
その時、お家に帰りたい症候群が…うぐ〜


鷹さんの入りのラップ3分10秒。ちょっと速すぎかもとピット内がざわつく。
3周目あたりからアベレージも落ち着いてきたよう。もともと地脚のあるタイプなので
アクシデントさえなければワシの分をカバーしてくれるはずとひたすら祈るの図。


1時間の途中経過がみむtさんから発表となる。なんとか1位だ。う〜良かった(泣)
ピット内にも一瞬安堵の空気。が、しかし2位とのタイム差はわずか10秒。微妙だわ。


まさに鬼神のごとく周回を重ねる鷹さん。ワシの時間分をきっちりフォローしてくれて
ついに交代の合図(ありがとう!)。第3走者は、いよいよWAVEロード隊の
総帥「熱鬼塾長」の登場だ。で、ワシといえば走りのヘタレをサポートでカバーしてこそ
大人の男との思いから塾長のスタンバイをきめ細やかにフォロー。


痛む腰をかばいながらチューンナップされた鬼マシン「NAKAGAWA」をピットへ運び込む。
フレームを握る手を通じて最強マシンに「塾長を頼んだぞ」とワシなりに気を注入…
ってふとフレーム見ると


「KLEIN」って書いとるがな!
これイシイ君の擬似カーボンじゃがな!


(爆)…。よりによって最強塾長にイシイ君の擬似カーボン(もうええちゅうねん)…。


さていよいよ塾長コースイン。サドルから手を離すと鎖を放たれたドーベルマンのごとく疾走を開始。
冷え切った雨粒をカミソリで切り裂くかのように毎周3分10〜15秒のラップを無比に刻み続ける。
ホームストレートを抜けるスピードとケイデンスがあきらかに周りのライダーと違う。
たまにしかお目にかかれないリアル鬼がそこにいた。


そんな鬼をチーム全員が固唾を呑んで見守る。全身ずぶ濡れになりながら
「かちあげ隊」「ジジィ隊」「若者隊」をサポートするマエストロさん、キッドさん。
毎周回、正確にラップを計測し続けるクアトロ君とパン屋女将。
チーム全員が祈るようなキモチでライダーの無事を願うの図…。


って横見ると、しのぶ〜がまたタコ焼き食っとるがな!
「1時間に一舟」がノルマって…どんなラップやねん!


そしてきっちり1時間の仕事を終えて熱鬼塾長が帰還。
3時間の途中経過によると測ったように2位に1ラップの差をつけるまさに仕事人ぶり。
攣った両脚をひきずりながら立ち去る背中に男一文字を見た。さすがだわ〜


そして文字通りの最終兵器、リーサルウェポンは直前までイシイ君の弁当を食べていた
WAVEロード隊の長官ことミヤ長官(そのまんまだがな〜)。


あの熱鬼塾長さえも一目置く、そのクレバーかつロジカルな走りがついにベールを脱ぐ…。