トホホなご依頼(泣)

昨日の夜の電話から、とある案件のことでストレス度超アップ。ワシもこの仕事は長いので
大概のことは、気にしない神経になっているのだが、今回の案件だけはいじましくて腹が立つ。
仕事関係者からの紹介で受けた新規の案件だったのだが、年末年始の慌ただしい時間を割いて
仕上げたデザイン案がまったくもって100%ボツ…。もちろん発注側のディレクターのアホみたいに
細かい指示やら、コンセプトやら、色使いやら、フォントやら、級数やら、テイストやらを辛抱強く聞いて、
そのセンスに??ながらも何度も直して仕上げたものが、いざクライアントに提案してみるとまったくの
見当違いだったらしく、結局は、年末年始の貴重な時間を割いて仕上げたものが完全な水の泡。
ゼロから、いやマイナスからやり直さなくてはならなくなったのだ。何が腹が立つといって、やれ年明けすぐに
提案したいとかでこちらは他の仕事を止めてまで進めていたのに、提案してから一週間以上も音沙汰なしで
週末近くの昨日の夜になって「やっと方向性が決まりました」って。聞けば、最初の話とまったく違う…。
「さっそく次の制作に進んで欲しい」って…。あんまりにカチンときたので「方向性って何ですか?
方向性は最初に話しましたよね?それに今のデザイン案は生かせるんでしょうね?」と超丁寧にぶんむくれて
返答したら「いや、商品内容自体が変わります」って…。その時点で頭の中でキンコンカンキンコンカン鐘が鳴った。
で、今日午前中に仏頂面で行ってきっちり話してきた。が、この段階で放り投げるのは、ウチの名折れになるので
とりあえずは最後まで対応はすると言って帰った。ただ担当ディレクターの引きつった表情を見ると次回はないだろう。
ま、仕方ない…。しかし世の中にディレクターと名乗る輩は、アホみたいにいるがまともなやつにいまだかつて会った事がない。
ワシも立場によってはディレクターなのだが、仕事には落としどころと旬があって自分としては仕事の仕上がりは
毎回75点で十分だと思う(大体ワシらの仕事で100点なんてありえない)。それをクライアントに提案する前に
広告ごっこのごとく100点取ろうとするからこんなことになるのだ…とスタッフに愚痴っていたら
「コピーライターの○○です」と以前、一度だけ事務所に売り込みに来た人から電話。
挨拶もそこそこにいきなり「岡山の某工務店が60ページくらいの会社案内を作るのでディレクションとコピーワークを
お願いしたい。予算が厳しくてページあたり○○○円ですが、どう?」みたいな言い分。
ちなみに○○○円というのは、通常の相場の3分の1か4分の1くらい。「どういった内容になるのかにもよりますが
その金額では、かなり厳しいですね」と返答すると「でしょう、でしょう、私は以前、東京で仕事していたのですが、
いくら岡山といってもこの金額じゃあねえ。東京なら○○○○円ですから…」ってプチ自慢かよ。
虫の居所が悪かったのでちょっといじっちゃおと思い、「なんで自分でお書きにならないんですか」って核心を突いたら
「方向性を出すのは得意(ここでも方向性)なんだけど、実際に書くのはちょっと…」っておまえコピーライターやろが。
その後「丸投げして紹介料だけもらおうと思っていた」と…。正直というか、アホ丸出しというか、いい歳こいてこの言い分…(泣)。
きっちりとお断りしたら、最後の最後にご丁寧にこう言ってくれた。「こんなご時勢ですから、どんな仕事でもお伝えしたほうが
いいと思って電話しました」っていうから一同号泣。スタッフに話したら「よっぽど苦しいって噂になっているんですかね、ウチは…」って。
明日は、休息日にするつもりだったが、チクショーチクショーと叫びながら夕陽に向かって自転車を走らせようと思う。