ツール・ド・おきなわ市民100:レポ(完)
【おきなわ総括:スタート→与那→普久川ダム】
↑なんとチームKIDSの方のブログにワシのスタート直後の姿が…
しもじゅんさんというお方、大変恐縮ですが貸してやってください。
スタートは、いきなり4km(188m)の登り。
ただ、ここはアップの際に確認したので淡々と集団についていくだけ。
先頭から10番手くらいをキープ。先頭はなんとJINさん。
さすがに場慣れした雰囲気でペースメイクしている。
しきりに後方を確認するのはyuujiさん?それともisaoさんの位置取りか。
ピーク手前あたりから少し集団のペースが上がる。
PTがないので正確なところは不明だが体感では270wくらいか。
先頭から10番手あたりで辺戸岬へ向けてダウンヒル。
途中、プチな丘のアップダウンを過ぎると何年か前に大落車があったという
宣名真トンネルへ。
前を見たところ…走り慣れた感のあるシルベストジャージの方が
安定していたので2〜3人パスして後ろに着く。
そのまま薄暗いトンネルをリラックスして通過。速度は50を超えている。
その後、ウテンダトンネルを通過し、いよいよ例の片側工事区間へ。
さすがにここは先導車がペーサーとして先頭スピードをコントロール。
ワシは5番手あたりをキープしたまま、声を掛け合いながら進むが
2車線になるたびにインターバルがかかって、やれやれといった展開。
本来なら50km/h巡航で行くところがプチインターバルで脚と神経を使う。
そんな苦行区間が7kmほど続いて…
と思ったらいきなり与那への左折カーブが現れてそのまま登りへ突入。
当然、大集団のまま。まずここはメイン集団のままクリアが必須。
ところが…
さあ〜て行くかと思ったら、なんだかカラダが重い?微妙にイヤ〜な体感。
とりあえず7km(332m)と考えるとキツイので2kmスパンで
区間を区切って(頭の中で)着いて行くことにする。シティングオンリーで淡々と。
見回すと有力どころは、きっちり先頭付近をキープしていた。
10番手以内を意識してそれに続く。
ここは斜度的にはそうでもないが、残り1kmあたりから黄信号点滅。
出力的には270くらいだと思うが…だとしたら、やはりカラダが重い。
そこは別に先頭付近にいる必要もないので一度、ペースを落として
集団後方へ下がってみた。少し緩めると楽になったので
そのまま余力を残して下りへ入る。
ピークで後方を確認。集団は…まだまだわんさかおるわ。
下りは晴天ドライでまったくストレスなし。
というか意外とみんな飛ばさない。普通にライン取りしていると
コーナー立ち上がりでスルスルと前に出てしまうので
適当に調整しながらポジションをキープ。
ただ、序盤からの倦怠感は一向に回復せず。
この先に続く安波からの7kmの登りを考えると正直、陰に。
カラータイマーはずっと黄を点滅…
【おきなわ総括:安波→高江→東→慶佐次】
普通に登ればなんてことない登りだろうが、そこはやはりおきなわ。
これまでのダメージが確実にカラダを蝕んでいるのが分かる。
距離にして7km(240m)ほどのアップダウンだがギリギリのペースが続く。
我慢して登っていると真後ろから「あか●●さん!」の声。
yuuijiさんだ。すぐに分かった。
けどキツくて「フア〜イ」としか返事できず。情けねえ。
ただその区間中盤になると回りの選手のあえぎ声が聞こえてくるようになった。
ハアハアハハアアハハハハハハh…
分かりきった事だが、全員、キツイんだねえ。
そう思うとドリンクを一口飲み、再度、ポジションとペダリングを再考し、
最小限のチカラで集団に着いて行ける走りを模索する。
その後、一人がエスケープ。集団は誰も追わない。
結果的に彼は20km近く逃げ続けた。
あの局面で…すごいと思う。
ピーク地点でスタートから46km。
なんとかメイン集団に属したまま高江へと下る。行ける。凌げばまだ行ける。
そこからは、自己満足的な励ましのみの連続だ。
次のピークでは先頭の有力選手が後方を大きく振り返り…
「まだ、いっぱいおるやん!」の声。
ペースが遅い?それともメンバーが厚い?
レースは高江から慶佐次の補給ポイントへ。
この辺りから今回初めて脚が回り始める。50km以降からの体感。
途中、逃げを試みる選手が何人かいたが決まらず、吸収。
このペースなら行けそう…
結果的にそれが線香花火の最後の輝きだったのだが、気持ちは良かった。
70kmの補給ポイントではドリンクをもらう予定だったが
右ラインを走っていたため補給失敗。慶佐次は左側しか対応してなかったのだ。
ただボトルはアクエリアスが1本残っていたので慌てることはなし。
その段階になると先頭集団の顔ぶれもきっちり把握できた。
やはりサニーサイドのA氏は集団をアバウトながらコントロールしているよう。
海岸線に出ると先頭付近で自然にローテーションが始まる。
流れ的に7〜8人のメンバーの一人としてワシも加わる。
その時点では、体力は回復したかと思ったのだが…
【おきなわ総括:慶佐次→三原→羽地ダム→名護ゴール】
楽しい、楽しい。これがロードレースかあ。
やんばるの快走路を駆け抜けながら気分は解放。
駄菓子菓子…
みむtさんが大昔言っていたが「自分が楽なときは、周りはそれ以上に楽なんよ」という
格言は奇しくも当たっていたんだよね。
海岸線を過ぎ、天仁屋の登りに差し掛かったあたりから疲労感が一気に。
集団のペースはそうでもないが、ジリジリと後方へ下がってしまう。
わずかな斜度の登りながら、ギアがない。25が回せない。
76km地点、天仁屋の最初の登り。ついにピークで集団から20m遅れる。
ただここはその後の下りと緩斜面でMAXかけて、奇跡的に集団の最後尾に追い着いた。
その代償として脚はもう完全に無くなったが…
頼むから、平地になってくれ…
という願いもむなしく…
78kmからのわずか1km弱の登りの途中で完全に踏めなくなる。
先頭集団から離脱。レース要素的には、この瞬間にワシのおきなわは終わった。
そこから1kmくらいか。ソロで撃沈走りをしていると後方から
7〜8人の集団。速度差はかなりあったがMAXで最後尾に飛び乗る。
当然ながら他メンバーはワシよりも脚が残っている。
ダメージが回復するまではローテも最低限の仕事で勘弁してもらいながら、
再度、補給を摂りながら体制を立て直す。ここで切れたらもう
雪崩式に順位を落とすのは明白。その状況だけは絶対に避けたかった。
カヌチャベイリゾートから大浦の海岸線。
ここからゴールまでは前日、クルマでコース確認をしている。それが役立った。
ポイントは頭にインプットしている。
そしてレースは92km地点。羽地ダムへの最後の登りが始まった。
まず凌ぐべきは番越トンネル過ぎまでの2km。
斜度は緩いが疲弊した脚には容赦ない負荷がかかる。
8人の集団からまず2名がペースを上げて飛び出す。
その後を1人が追走、ワシは潰れない程度の負荷でその3人を追う。
潰れない程度とは言ったのものの…
前の2人は互いにローテを繰り返しながら軽快に登っていく。
距離にしてあっという間に40m以上離されてしまう。マズイ。
その2人を追う1人からワシまでは30mくらい。
このままジリジリ離されてピークを向えるなら、羽地ダムからの下りと
ゴールまでのラスト10kmをソロで展開するという最悪のシナリオ…
(市民100kmは実際には110km近く距離がある)
ただこの段階になると一気に詰める脚はない。
当然、前3人も必死。とにかくピークとなるタクジトンネルで追い着けばいい。
気持ちを切り替え、チャンスを待つ。
距離にして残り3km。オールアウトしないように、だが少しずつでも
前を詰めるようにと集中して進む。脚はところどころ攣りっぱなし。
番越トンネルを通過して右、さらに登りは続く。
じわりじわりと前へ。登り返しの下りはフルスロットルで突っ込む。
ピークまで残り1km。前を目視すると不味いことに前の1人が2人に
追い着いて3人パックになりそう。このまま下りに入られたら、まさしくジエンド。
3対1じゃ追い着くことはない。最後の力を総動員して、またきな大橋手前からの平地をMAX。
そのままブリをつけてタクジトンネルへの最後の登りへ。
30m、20m、10m…行ける、もう少し、行ける、行ける…
ちょうどトンネル通過したピーク地点で前3人にやっと合流。生き残った。
あとはそのまま2km下ってR58を左折、8kmの平坦区間を走りきればゴールだ。
R58を左折した時点で3人のメンバーをあらためて確認する。
地元沖縄のチーム池原の方、青ジャージの方(あとで話したら鹿児島の人だった)、
もう一人はリザルト確認したら台湾の選手(ヤンさん)だった。
とりあえず平坦の直線、暗黙のローテで進む。
ただM練やプッチモニのようなスピードとスムースさはない。
一番脚が残っているのはチーム池原の方、積極的に長めに先頭を牽く。
キツそうなのはヤンさん。その時点では台湾の人とは気付かなかったので
時折、ワシの方を見ながらウインクするのがかなり不気味だった。
(本人曰くキツカッタみたい)
個人的にはもう少し上げたかったがとはいえ逃げ切れる脚はないので協調する。
そして唯一の登りであるイオン手前でチーム池原の方がアタック。
すかさず着いてピーク過ぎで前に。そのままペースを上げるとヤンさんが切れていた。
最後、名護十字路のゴールへ向かう左折を慎重にクリア(幅広のグレーチングあり)。
ラスト1.5km、鹿児島の方が「先に行ってください」と…
残った脚を総動員して回す、回す。チーム池原の方がピッタリうしろに
着いているのは分かっていたが、もう前しか見ていない。
スピードは大したことない。ただただまっすぐ走る。
左右の沿道からものすごい声援…グッとくる。
残り500、300、200、100…
チーム池原の方が腰を上げて加速。
黄色いジャージの彼の背中を追うように
噛みしめるように、マドンはそのままゴールラインを越えた。
終わったわい。コーラ飲みて。
脚をゆるめ、チーム池原の方とハイタッチ。
遅れて鹿児島の方とも。
誘導に従い、ぐるりと国道を回りこんで十字路に戻るとちょうど市民210のゴール。
70kmにも及ぶ逃げを決めた高岡選手がNo.1をあらわす人差し指を天に高々と向け、
充実しきった表情でゴールラインを通り過ぎた。
ワシはご褒美のペプシコーラをプシュッと開けて
喉を鳴らして流し込む。うめぇ〜おきなわはサイコ〜!
【総括】
WAVEロード隊の皆さん、プッチモニスタの皆さん、
チーム岡山&チーム西大寺の皆さん、徳島勢の皆さん、
WAVE店長&スタッフの皆さん、そしてRフジワラさん。
本当にご声援&サポートありがとうございました。
ツール・ド・おきなわ市民100
25位(出走約400人) 3:10:27.438
トップとのタイム差 5:20.93